【厳しい状況下、クロ続々 1kg級を仕留めて満足】
■スコールに見舞われ全身がびしょ濡れに■ @宮崎 憲治
9月18日、長崎県宮ノ浦で第18回キザクラカップ平戸大会が開催された。僕は呼子の予選ですでに決勝進出を決めているので、大会のお手伝い役として参加した。
割り当てられたのは駐車場係。その後に控えている「今日のお楽しみ」のために、一生懸命働いた。実は、選手の皆さんが出港した後、鵜澤さんと由希チャンと竿出しする予定なのだ!心を躍らせながら駐車場整備を済ませ、丸銀荘に戻る。
今回の宮ノ浦大会の参加者は九十余人。決勝大会へ進出できる枠は三つしかない。開会式が迫るにつれ、腕自慢の猛者たちが集まってきた。大阪の池田憲一兄貴、川島重喜氏や一昨年のチャンプ長野誠治氏などの顔もある。
大会委員長である鵜澤さんの挨拶に続いて競技説明があり、選手たちが渡船に乗り込む。その表情は険しく、闘志に満ちている。かなり釣果が期待される……。
しかし、キザクラカップには因縁が付きまとっていた。それは天気である。各渡船が出港した直後から、豪雨と雷が猛威を奮い始めた。選手が上礁してから競技開始まで約一時間。大会本部は慌しく動き始める。中止すべきか続行すべきか……。
キザクラスタッフが選手たちに電話をかけ、磯の状況を確認する。本部は中止にする方向で動いていた。だが、天はキザクラカップを見放さなかった。競技開始時間を迎えると雨脚は弱まり、雷は次第に遠ざかっていった。
本部に安堵の表情が戻ってきた。由希チャンも安心したのか、睡魔に身を任せている。午前8時を過ぎると、ときおりスコールのような大粒の雨が降るだけとなった。
「宮崎君、行くか!」キザクラの辻部長から号令がかかる。しかし、由希チャンはいまだに熟睡中。鵜澤さんに目を向けると、「俺はこの前、もっと雨がひどい中で竿の撥水テストをしてきたので今日はパス。来週も宮ノ浦に来るし」
結局、キザクラテスターの福田氏、それにD社のスタッフと瀬上がりすることにした。乗船準備をしていると、「お前、レインウェア着て行かないの?」と鵜澤さん。「ええ、磯バッグの中に入れてます」と僕。
その直後、スコールに見舞われた。僕は磯バッグの中のレインウエアを取り出す間もなく、びしょ濡れになってしまった。
■頭ヶ島・黒バエで型が次々にヒット■
上礁したのは頭ヶ島の黒バエ。9時からの二時間しか釣りはできない。潮通しは最高なので、僕は確実にタナを取るためKAZU競技の000号をチョイスし、さらにG2のガン玉を二つ追加した。そして、仕掛けを半ば強引に潮下へと送り込んだ。
すると、三投目にして早々にラインが走った。ベールを倒して合わせを入れると、紫電1.2号が大きく弧を描いた。宮ノ浦のクロは潮が速いせいか、非常に元気がいい。
じっくりとタメて、素早く浮かせにかかる。海面に魚体が現れた。後ろのタモに手を伸ばした瞬間、クロの反撃が始まった。すさまじい勢いで突っ込み、あっという間に根に潜り込んだ。
仕掛けを緩め、なんとか引きだしてタモに収めたのは、1kg級のクチブトであった。
その後も、30cmクラスのグロが心地よく竿を曲げてくれた。福田氏も魚とのやり取りを楽しんでいる。福田氏は「静の構え、動の取り込み」という表現が似合う、熟練した釣技の持ち主であった。
D社スタッフもクロを手中に収め、全員安打で黒バエをあとにした。
初心者からは、とても難しくて攻めきれなかったとの声も聞こえたが、さすがは全層釣法の猛者たち、検量には多くのクロが持ち込まれた。このタフなコンディションが功を奏したらしい。
決勝進出の皆さん、おめでとうございます。決勝大会では僕も頑張ります